腹を抱えて、腰をくの字に折って、お互い耳まで真っ赤なまま、おかしくもないのに、笑う。

そんな彼女の笑顔を、僕はものでも見るように目を細めて眺め、ああやっぱり、と痛感した。

苦しいほどほど、僕は彼女に惚れている。

笑顔ひとつに心が緩んで、手を伸ばしてしまいたくなるくらい、ただひたすらに。

そして結局僕らは、

「おいっ、うるさいぞ!こんなとこで騒ぐんじゃない!」

あんまり笑い過ぎて、窓を開けた近所の人にどやされてしまった。

もっともそれまでもおもしろく感じて、笑い飛ばしながら走って逃げたのだけど。