「ふざけるなよ!」

「!?」

そんなは、俺がぶっ壊してやる!

「お前が消えるなら、俺が消させない!姉貴がなんつっても、治療なんかやめさせてやる!」

「!」

袖を掴んでいた真乃の手を引き、

「俺がお前の居場所なら、俺ンとこにいりゃいいだろ! 俺ンとこから離れなきゃいいだろ! そしたら絶対、お前をどこにもやったりしないからさ!」

彼女の背中に腕を回して―――何度そうしたいと思ったことか―――今僕は、彼女を力いっぱい抱きしめていた。

今は、僕が、僕から。

彼女の体は、するなのか、見た目よりもまたさらに細くて……ちょっと力加減を誤ったら、背骨をへし折ってしまいそうだった。

「だからずっと、俺といろよ。解かるだろ?」

「なにをよ」

訊ねる彼女の声は、僕の胸元から少しに発せられていた。言葉とともに漏れる吐息が熱くて、スッと、僕に染み込んでくる。

その優しい熱でしてしまいたいとさえ思いながら、僕は言った。