オレンジ色にして

「んーにしたってどうした、こんな時間に? 今お前……夜中の一時過ぎだぞ?」

和室の欄間辺りにかけてある、振り子を揺らすを見やったデンさんに、僕は少し目線を逸らしつつ答えた。

「いや、まあ、なんつぅか……相談に……」

「ソウダンッッ!?」




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「―――へ―――?」

腕を振り構えていた真乃が、固まった。

構わずに、言い続ける。

「お前の笑ってる顔とか、自信ありげに腕組んでるのとか、そういうの見るたびに思うんだよ。俺はお前に惚れてるって」

いつのまにか、水面からこちらへ向いた真乃の表情までもが、固まっていた。

驚いている。無理もない。僕だって、こんなにハッキリと気持ちを口にしている自分自身に、驚いている。

でも、やめられやしなかった。



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