けど、そうじゃなかった。

「だから今じゃ大切な、私の居場所だわ、ここ」
「……そっか。よかったな」

その瞬間、僕は切なく、真摯に彼女を感じた。

コイツも、ひょっとしたら僕と同じで、自分の居場所を作るのに精一杯なんだって。