実際、自分でもよく解からないんです、みたいな口調でダラダラと言った。

要領を得ないとはこういうことだ。

客としては、解かったような解からないような……結局、単刀直入に、

「安いほうが品質悪いとか、高いほうが品質いいとか、そういうことじゃないんですね? 賞味期限がほんとは危ないとか、製造元が怪しいとか、そういうんじゃなくて?」

「あっ、それは大丈夫ですっ、はい!」

初心者に教えてくれるには今ひとつ言葉が足りないかと思ったけど、とりあえず、どうも、と軽くしてから、僕は百パーセントのほうをカゴに入れた。

なぜって? そりゃ、安いし、果汁の割合が高いからだ。味は濃密なほうがいいと、僕は思う。

……だけど、ひとつ疑問に思い、僕はカゴの中に横たわっているリンゴジュースのパックを見下ろした。