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３

仲代先生が真乃にことのあらましを説明してから、早くも一週間が経っていた。
この一週間の間には、いろいろあった。

まず姉貴の方針が決まった。

とりあえず、真乃には自殺をさせないということで、ゆっくり落ち着いた形での、記憶の統合がなされるらしい。多重人格っていうのは、記憶を受け持っている人格が違うだけで、人間そのものは同じだし、脳だって同じものを使っている。

だから、彼女らはお互いに相手の経験を記憶してないだけで、脳にはキチンと情報が刻まれているそうだ。

それを、催眠でひとつにすることで、必然的に真乃は姉貴とひとつになるらしい。

ただ、話に聞くほど、語るほど、簡単なことじゃまったくないと仲代先生は言っていたけど。