オレンジ色にして

やっぱり神様は、カエルみたいに不細工に決まってる。

夏輝の顔が、ちらりと僕のほうに向いた。

声を出さずに、口が動く。

(――「どーしよー?」だって? ……俺だってどーしよーだよ!)

口パクを読んで、僕は首を激しく横に振った。

僕は仲代先生じゃないんだ。

専門家でもない僕には、いったいどうやって、この状況に対処すればいいのか、わからな――

(そうだ、そういえば昨日先生に、電話番号書いた紙をもらって)

「……んねぇ、――なんか、焦げ臭くない?」

と、その時、彼女の言葉にハッとした。

「え、――あっ、あああっ!?」

なにせ、僕の後ろで目玉焼きが、すでに『黒いなにか』になってしまっていたのだから。