「僕と一緒にいるの、イヤ?」


後ずさりするものの、すでに後ろは壁。


に、逃げられない~!


「イ、イヤじゃないですけど……」


「けど?」


「あたしは早く帰りたいんです」


タイミングが悪いのか、里中君があたしのところに来るのはだいたい放課後で。


早く帰りたいあたしにとって、はっきり言って里中君はじゃまなのだ。


「どうして?」


里中君の目が、「もしかしてコイツ、引きこもりか?」って言っているように見えた。


確かにそのとおりだけど。


普段外にあまり出ないあたしの肌は、他の人に比べて白い。


沙織に何度うらやましい、って言われたことか。