腹黒王子は誘惑中

何事か、と見ていると里中君は棚に手を伸ばし、何かを手にとった。


そして、あたしの手元に置かれるアルコールランプ。


「素直に言えばいいのに。届かないからとって、って」


里中君はくすりと笑った。


ムカッ。


身長低いの気にしてたのに!


ムカつくけど、とってもらったからお礼を言わないといけないわけで……。


「……アリガトウ」


あたしが小さくそうつぶやくと、里中君が黒い笑みを浮かべた、気がした。


瞬間、真っ暗になる視界。


え?


突然のことに戸惑うあたし。


それになんだか苦しいような……。