脳内がーる


とりあえず。時は流れて放課後。

先生は後頼んだぞ、なんていいながら職員室に帰って行ってしまった。

あ、やっぱり私一人で案内するんだね。わかってたよ。こんにゃろ。

山本は春くんと帰宅しちゃったし、がんばるか。


それに、二人に聞きたいことが、あるしね。

「こっちが三年棟、こっち側には職員室があって――」

「ほわあ、この学校広いんだねえ!」
「普通だろ」

「あ、あははは」


こいつらマイペースすぎい!!
やばい、錦はちょこまかするし隼人は黙々と学校の敷地内を覚えようとしてるし!

「じゃあ、最後にここが屋上。普段は空いてなくて、昼休みだけ開放されるの。」

そう言って私は先生から借りた屋上の鍵でドアを開けた。

「わあ!景色いーね!」
「同感。」

あ、隼人が嬉しそうにしてる。やばい、ごちそうさまですって叫びたいくらい二人とも可愛いんだけど。

「あ、そうだ!ねえ委員長!」

「はい?」

「なんで俺達がここに来たのか知りたくないの?まろろん。」


まっっ、まろろん、だと!!!?
なにそのあだ名!

いや確かに錦はあだ名とかつけそうだけど…!!