「いらっしゃい、理玖。円周率に自然対数、素数にフィボナッチ数。答えは101と10946だよね。」
「うん!!ちーちゃ、おはよ!」
ガバッと起き上がり、焔先輩に抱き付く男の子。ちょ、誰か説明プリーズww
「わりぃな。あいつちょっと変わってて。」
手を差し伸べ、俺を起き上がらせてくれた中宮先輩。
「理玖は数学が好きなんだよね。」
「ねー♪ちーちゃ、これは?0, 0, 1, 1, 2, 4, 7, 13, 24, 44, 81, 149, 274, 504, 927, 1705, 3136, 5768, 10609, 19513, 35890!」
「んー、難しいなぁ。理玖教えて?」
「66012!トリッチ!」
「トリボナッチ数のことかな?なるほどね。」
理玖先輩は焔先輩にべったりだ。
てか、焔先輩すげー。
「あいつ、数学にしか興味ないから、話が分かるやつにしか懐かないんだ。」
「へ、へぇ。」
じゃあ、答えを聞いても話が分からない俺は論外なわけか。
いや、さすがに円周率は分かったけどね?
それにしても…理玖先輩を改めて見ると、めっちゃ美形なんですけど!!白い髪に濃い瑠璃色の瞳、華奢で決して高くはない身長。
…これはもう、王道くん変身やめちゃったバージョンでは?!いやー、リアルにこんな人いるのね!二次元だけかと思ってたよ!生きててよかった!

