「むしろ、お前はこんな所で何やってんだよ。」
「そうだよ。こっちの方には授業で使うような教室はないけど?」
「…俺もお二人と同じですよ。」
てか早くこの二人からは離れたい。
誰かに見られたら確実に詰む。死亡フラグ。
「それj…っんぐっ?!」
二人に背を向け、歩き出そうとすると、前へ進めない。
中宮先輩が制服の後ろ襟を
がっつり掴んでいる。俺は猫かよ。
「待てよ。俺が匿ってやる。」
「え、僕も同じこと考えてた。」
「し、死…ぬ…っ!!」
「あ゛?俺がこいつとサボるんだ。」
「うん、でもそこに僕がいても問題はないよね。それに今日は放課後お前たちは会う約束なんだろう。じゃあ今ぐらい僕も居てもいいだろう。それに生徒会室は防音だ。」
「チッ…。」
「ほら、早く入んないと。」
敵はファンクラブの方々ではなく、この二人なのでは。
―――バタン
そして、中宮先輩に引きずり込まれたのは生徒会室。
一般の生徒は入れないよ!
てかこの二人の許可がないと生徒は入れないよ!
むしろ先生も怖くて入らないよ!
強制連行されて、ふっかふかの椅子に座らせれた俺。
隣に中宮先輩、正面には焔先輩。
「今、紅茶しかないんだがいいかい?」
「お、お気遣いなく…。」
「酒。」
先輩、まだ昼にもなってないよ。朝だよ朝。
しかも学校。一応俺ら高校生だよ。

