「そう言って、奢らせないだろう?聡は。」

「は?こないだゲーセンで
輝にコーヒー奢ってもらったばっかじゃんww勉強のし過ぎで忘れた?ww」

「あー、それなら、
お前ちゃんと返してくれただろ?
帰りのバスん中で財布見たら
500円玉増えてて焦ったわww」


んー、馬鹿な輝でも流石に500円玉には
気づいたかー。
でも、小銭が10円玉と500円玉しか
なかったんだよねー。


「ま、学力の貧しい輝に
親切な聡様からの募金ってことでww」
「言い返せねぇww」
「どやぁww」

ま、お金の借りっぱなしが嫌いで
それならちょっと多くてもいいから
返しておきたいんだよね。
お金に関しては厳しいの、俺。


「にしても聡は、いつも金持ってるよな。」
「輝みたいに無駄なもん買わねーからな!」
「無駄って何だよ!ヒデーな!」
「輝が買うもん全部無駄だし、な?瑞樹。」
「んー…。」


そう言って瑞樹の方に視線を向ければ
瑞樹の視線は問題集に。
手にはシャーペンが握られ
綺麗な文字の羅列を描いていた。


「瑞樹、お前もうこの話題飽きただろ!
勉強し始めやがって!」
「輝くーん?静かにしようねー。」
「うわ、うっぜwww」

とか言いつつ何だか嬉しげな輝。
俺がコーヒーあげたから?
瑞樹が珍しくベタベタしてるから?

聞かなくてもわかる。後者に決まってる。