「お爺ちゃんが大変なことになってる」…。
俺は詳細を聞こうとケータイに手を伸ばしたが、すぐに手を戻した。今、千華は電話に出られない場所にいるかもしれない。
とにかく遅刻防止のため、身支度を済ませ、朝飯を食べ、ケータイとハンカチと定期券を制服のポケットに突っ込み、家を出た。