ダメかもしれない…。



やっぱり俺はダメ男だ。



それでも自分の考えは曲げなかった。



「進藤さん、あの…。」

「イヤなら辞めてくれて構わない。お前の他にイイ俳優は沢山いるから。」

「今まですいませんでした…。」

「えっ!?」

「わかったんです。進藤さんに言われた事…。今まで生意気言ってすいませんでした…。」



長い間頑張った俺の思いが通じた瞬間だった。



俺の初めて取った映画は大ブレイク。



漫画のイメージを壊さずに凄いアクション映画が取れた。



そしてその年に俺は名誉ある賞をもらった。



それがきっかけで俺は俳優をきっぱりやめた。



「アラ君はやっぱりアラ君だ。」

「ゆうが支えてくれたから…。マジで感謝してる。」

「あたしはわかってたよ?アラ君はビッグになるって。」



影で支え続けてくれたゆう…。



3Kのアパートとはさよならだ。