だって俺は狼だから。



「こっち来て。」

「うん…。」



これが俺の本性。



俺のファーストキスは君にあげよう。



「俺、キスしたの初めて。」

「ウソだ!?」

「キスは好きな人とするって決めてたから。」

「キス以外は?」

「経験豊富だったりする。嫌いになった?」

「なんない…。好きな人とは初めてでしょ?」



君はイイ女だ。



全ての俺を受け入れてくれる。



「まだしないよ。」

「どうして?」

「もっともっと七海を好きになったらにしたいから。」

「じゃあ今はいっぱいキスして?」



君を好きになれてよかった。



心の童貞は卒業だ。



「斎藤さん、3番テーブルにビールお願いします。」

「は~い。慎也君、今日はどこで寝るの?」

「七海の部屋。」



END