沖「何言ってんの?おじさんがぶつかってきたんじゃん」





男「ぬぁんだとぉー⁉︎」





うるさい、うるさいと言って
沖田は指で耳を塞いでいる。




薫は一歩下がって沖田の後ろに立っていた。





どうやらこの男は酒を飲んでいたのだろう。




怒鳴り散らすたびに酒の臭いが嫌なほど漂って来る。






男「うぉ前ら、俺を馬鹿にしやがってぇ‼︎」






__チャキッ





男は刀を抜いてこちらへ向けてきた。







薫『……………』







沖「へぇ何、殺るの?」





沖田は笑みを浮かべて少し刀を抜いた。












しかし、ふとあることを思い


刀を鞘にしまった。





それと同時に




______ウォォォッ‼︎





男が沖田に向かって刀を振り落とした‼︎




沖田は少しも動じず、

ヒョイと男の刀をかわして鳩尾に一発くらわせた。





男はそのまま崩れ落ち、身体を丸めて苦しんでいる。








沖「威勢だけは良かったけど隙だらけだね。 さて薫君、帰ろっか!」






そう言って薫の方へ振り返った。






沖「薫君?帰るよ?」




薫「……あっ、はい」




少しボーッとしていた薫。





丸まっている男は無視して、二人は屯所へ戻った。