原「な?お春ちゃんかわいいだろ?」


座るなりコソッと聞いてくる原田。


薫「そうですね。原田さんが言ったように、かわいかったです。……まさかこんな年下の子が好みだったんですね……そうですか……変態(ボソッ)」



原「お、お、おい。変態って…(涙)。でも俺はなぁ色っぽい女の方がすきなんだよ」


なぜかむきになっている原田。


それをみて呆れる薫。


すると春がこちらへ来た。



春「いらっしゃい。今日はお連れの方と一緒なんですね」



原「ああ。こいつは新しく入った坂口薫。こいつがなかなかひでぇ奴でな__」



あら?原田の話が聞こえていない様子の春。


ずっと薫の顔を見ていた。




薫「…あのー、顔に何かついてます?」



春「へ?あ、すす、すいませんっ!」



春は我に返ったのか、勢いよく頭を下げた。



薫「ははっ。変なの。お春ちゃん面白いね」


薫は顔をくしゃっとして笑っていた。



原『……こりゃぁお春ちゃん、薫に惚れたな………まぁ薫は気づいていなさそうだけど』


さすが女のことなら何でも分かっていそうな原田佐之助。


頭をあげた春の顔は赤かった。


やはり一目惚れしたのだった。



しかし、春の気持ちに薫は気づかないだろう…………