「俺は何でも知っているからな」 そう、男は答えた。 良く見ると、贅沢な身なりをしている。 貴族の者か? 追っ手ではないようだ。 「そうか。で、僕に何の用だ?」 身体の力を抜いて答える。 「君には代理王として、僕の世界の姫君になってもらうよ」 「は?」