自然と目が覚めた時、外はすでに朝を迎えていた。

なんだか色々あって精神的に疲れたのか、昨日はあのまま眠ってしまったらしい。


蘭さんは私に言った通り、ソファーでタオルケットに包まって寝ていた。

長い睫毛が際立つ寝顔もとっても綺麗で、いつまでも見ていたいくらい。


でも本当にずっと見ているわけにもいかず、とりあえず洗面所で顔を洗うと、戻ってきた時にはもう彼は目を覚ましていた。



「あ、おはようございます…!」

「おはよう。ちゃんと寝れた?」

「はい、おかげさまで」



「それはよかった」と言って、彼もまた洗面所に向かおうとする。

ラフな部屋着姿でさえも素敵だな……なんて思いつつぼんやり見つめていると、その視線に彼が気付いた。