蘭さんに対する不満を吐き出しているだけのような三嶋さんの言葉だけれど、それは再び私を突き落とそうとしていた。
“自分に有益な人間”
その中に私も入っている?
やっぱり私は彼の特別な存在にはなれないのだろうか──。
「あぁ、ごめんね。婚約者の君にこんなこと言って」
「いえ……」
謝る三嶋さんだけれど、その表情から“悪いことをした”という思いは感じ取れなかった。
どうして私に、こんな悪意を向けるのかもわからないけれど……。
もうこの人と一緒にいたくない。
気分も悪いし、泣きそうだ。
──そう思って飲み干したグラスをテーブルに置いた時、初めて自分の身体の異変に気付いた。
身体がフワフワして、頭はクラクラする。
もしかして、これ……ジュースじゃなくてお酒だった?
“自分に有益な人間”
その中に私も入っている?
やっぱり私は彼の特別な存在にはなれないのだろうか──。
「あぁ、ごめんね。婚約者の君にこんなこと言って」
「いえ……」
謝る三嶋さんだけれど、その表情から“悪いことをした”という思いは感じ取れなかった。
どうして私に、こんな悪意を向けるのかもわからないけれど……。
もうこの人と一緒にいたくない。
気分も悪いし、泣きそうだ。
──そう思って飲み干したグラスをテーブルに置いた時、初めて自分の身体の異変に気付いた。
身体がフワフワして、頭はクラクラする。
もしかして、これ……ジュースじゃなくてお酒だった?



