キケンな花嫁修行~結婚相手が二人!?~四ノ宮蘭編

会場へ戻って蘭さんの姿を探すけれど、どこにも見当たらない。

キョロキョロと辺りを見回していると、トンッと肩を叩かれた。



「蘭さ──」



振り向きながらそう言いかけると、なぜか三嶋さんが私に微笑みかけている。

蘭さんかと思った……。



「蘭を探してるの?」

「あっ、はい……」

「さっきここを出ていくのを見たよ。あいつも君を探してるみたいだった」

「そうですか。ありがとうございます」



じゃあ入れ違いになってしまったのかも。

親切に教えてくれた彼に頭を下げ、再び外へ向かおうとすると「待って」と引き留められた。



「また入れ違いになるかもしれないから、君はここで待ってた方がいいんじゃない?」

「あ……!そうですね」

「これでも飲みながら俺と待ってよ?」



三嶋さんは手をつけられていないジュースのグラスを手に取り、私に差し出す。