昨夜は二人でソファーに座って、本当に眠くなるまで話をしていた。


お互いの好きな食べ物、好きな曲、趣味や学生時代のこと。

今はすごく落ち着いている彼も昔はやんちゃだったとか、猫舌で辛いものが苦手で、実はお子様メニューみたいな料理が好きだとか……


真っ白だった蘭さんのページに、次々と新しいことが記されていくことが嬉しい。



そうしていつの間にか眠りに落ちていた私は、気が付くと蘭さんの肩に頭を乗せて寝ていた。

彼もまた私に寄り添うようにして寝息を立てていて、私達はソファーに座った状態で眠ってしまったのだった。


私の右手も、しっかりと蘭さんの左手に握られたまま──。