走って5秒ほど。 連れてきたのは、中庭の裏道。 「ここ、初めて来た・・・」 芦川くんは、びっくりした顔のままだった。 「私も、最近知ったんだっ」 「こんなとこよく見つけられたね」 「ねぇ、来て来て」 私に誘われ、芦川くんは私のあとをついてくる。 「ここって・・・。どこかの教室?」 私がまた連れてきた場所は、ある教室の窓の前。 「ここね、図書室の窓っ!」 「え?」