「寝不足だったの?」 「いや。 なんかここにいたら眠くなっちゃって」 なんて言って、芦川くんは遠くを見つめる。 「ここ、景色キレイだもんね」 「うん。 最近知ったんだ」 「芦川くん、なんでここに来たの?」 そう聞くと、芦川くんは「うーん・・・」と言って空を見上げた。 「なんか行きたくなった!」 そう言った顔は、無邪気な笑顔。 その笑顔を見るたびに、私もつられて笑顔になる。 「私も! なんか行きたくなっちゃった」 「なんでだろうねー」