「全く・・・」 「あの、ごめん。 でも本当に雪菜には・・・」 「もうわかったよ。 怒鳴ってすまなかった」 雪菜にバレたら・・・。 “最後”はどうなってしまうんだ・・・。 「とりあえず、お母さんと少しだけ話をしたい。 蓮斗はちょっと部屋に戻ってくれないか」 「・・・・。 わかった」 そう言って、僕はソファーに置いた鞄を持って、自分の部屋に向かった。 リビングのドアを閉めたあと、扉越しに、鼻をすするような音が聞こえた気がした。