意地悪なキミに、スキをあげる。





「タオル貸して、傘貸して、無理矢理風呂入れて、お茶出してって……バカじゃねぇの」




ひどい…何で急にそんなこと…。



朝陽さんが何を考えてるか、まったくわからない。



あたしはよかれと思ってやってるだけなのに。




「あたしは…っ朝陽さんに風邪引いて欲しくなくて……」


「なんで?ただの他人だろ。放っとけよ」


「放っておけないから…家に入れたんです…」



朝陽さんが好きって気持ち、隠しておきたいのに



朝陽さんが怖くて、言葉を取り繕う余裕がない…。




「…放っとけよ俺なんて」


「嫌です…っ」