「あおのこと誘拐する」


「へっ?!」


「冗談。仕事戻るわ」




パッと開かれた扉から光が漏れて、目がチカチカした。




「あーでもやっぱ」




引き返してきた朝陽さんに、もう一度ちゅってされました…。



いっ…今のは反則ってやつです…!



明るくて顔も見えてたし、サイアクです…。




「疲れてんだから、帰って寝ろよ」




書庫の中で立ち止まったままのあたしを引っ張り出して、


あたしの好きな笑顔で笑った。





「すき…」




咄嗟に出た素直な気持ちに、




「俺も」




応えてくれる朝陽さんが、大好きです。