熱くなる自分の唇から、全身に熱が伝わっていく。
「アイツの話、イラつく」
「……ぅ、」
「今度したらあおの口にガムテープ」
ひぃっ!!!
ガムテープとか怖すぎます…。
「誘拐されてるみたいで怖いですね…」
「誘拐…いいね、それ」
「っ?! よくないです!何言ってるんですか?!犯罪ですよ!!!」
朝陽さん、いつか犯罪者になるんじゃないですか…?
ブルッと身震いしたら、急に朝陽さんが両手首を掴んできて…。
「誘拐ごっこする?」
「?!ゆ…?!」
「こっちおいで」
なんか朝陽さん怖いです…。
目がギラギラしてます…。
そのまま腕を引っ張られながら連れてこられた、スタッフルームの奥の扉。
入ると古びた本の匂いがして…。
「古い本が置いてある書庫みたいなとこだよ」
真っ暗です…。


