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「おー、美心、おかえり!」
「あっ、うん。ただいま。拓巳。」
あれから、いろいろなことを考えていたら、先生が帰ってきた。
さっきのは、ちょっとしたたんこぶ程度ですんだそうだ。
だから、もう教室に戻っていいといわれた。
てっぺーもまさか、そこまで力があるなんて。
いままで無視し続けてたけど、空手やってるだけある…。
こんなパンチを喧嘩程度で受け止めるなんて…
翔ちゃんくん、意外と…すごい?
「美心…大丈夫か…?」
ただでさえ、女の子みたいに長いまつげに、奥二重の拓巳。
そんな拓巳が、潤んだ目で私の顔を覗き込んでくる。
心配してくれてるんだ。
優しいなぁ。
「だ、大丈夫だよ。たんこぶできたけど。」
「ふはっ。たんこぶできたんだ。」
よかった。
笑った。

