大切な親友と、大切な友達の幸せを……願わせてください。
「あれ?日向くん、まだ来てないんだ……」
チャイムが鳴る数分前、まいまいと鳴海は各自席に戻り、しおりんも戻ってきた。
あたしの独り言が聞こえたらしいしおりんは、首を傾げる。
「めずらしいな?遅刻なんて滅多にしねーのに」
「だ、だよね……どうしたのかな?」
なんて話してるうちにHRが始まり、しおりんは前を向いた。
あとで先生に聞いてみよう……!
「あの、先生!日向くん、お休みなんですか?」
1限は始業式。
HRが終わるとすぐに教室を出ていく先生を、急いで引き止めた。



