【晴Side】



「……好きだったんだ」



夏休み最終日。

バド部は午後練で、練習は13時に始まる。


部室から体育館へ向かう途中で鳴海に引きとめられて、人気がないところへ連れていかれた。


なんだろう……と疑問に思うひまなく、鳴海はそう言った。




「え……誰が?」


「いや、晴しかいないだろ」



ちょっと呆れ顔の鳴海。


うそ、あたし告白されたの……?




「え、っと……あたし……」


「わかってる。日向が好きなんだろ?」



真っ直ぐにあたしを見る鳴海。


視線を逸らせない……。

鳴海はなにを思ってるんだろう。