「お、おかしなこと言わないでよ!あたし、部活だから!それじゃ!」
早口でまくしたてたあと、フロアの方へ足を向ける。
歩きだそうとした市原さんの肩に腕を回して、そっと引き寄せた。
「ちょっ、日向くん……!」
「好きだよ、市原さん」
耳元でそう囁くと、腕の中で市原さんが暴れだす。
そんな抵抗、まったく効かないけどな。
「……っ!?なんで今……っ!」
「言いたくなっただけ。じゃあ、部活頑張って」
そう言って市原さんを解放する。
すると、彼女は真っ赤な顔で何度も俺の方を振り向きながら体育館へ入っていった。



