俺の言葉に、市原さんは弾かれたように顔を上げて、ふわりと嬉しそうに笑った。


わ、不意打ち……。

笑った顔、可愛すぎる。


思わずドキッとしてしまう。




「市原さんは何味が好き?」


「んっと……イチゴかな」


「ふっ、なんか想像通り」



つい笑みをこぼすと、市原さんは手を繋いだまま歩きだした。


きっと、顔が赤いんだ。

そんな様子がうかがえるうしろ姿に、また笑みがこぼれる。


それから、イチゴ味とレモン味のかき氷を買って、花火が上がるのを待つことにした。