「日向先輩のこと、カッコいいなって思ってて!」 いきなり抱き締めるのはどうかと思って、そっと手を握る。 市原さんは、ハッと目を見開いて少し微笑んだけど、それは一瞬のことだった。 すぐに不安そうな顔に戻って、今にも泣きそうだ。 「あの、日向先輩がひまなときでいいので、スリーを教えてほしいんです!」 「スリー?なんで俺?」 ようやく相川の言葉を聞き取り、尋ねる。 スリーポイントシュートが上手いやつなんて、ごろごろいる。 野々宮だって、そのひとりだ。 わざわざ、俺に頼まなくてもいいだろ。