水沢さんはどこか安心したように微笑んで、手を振っていた。 「……今さらだけどさ、みんなで行くって話、あったよな?」 「あっ……」 大きな川をまたぐ橋には、屋台が少なくて、人もまばら。 そこをふたりでゆったりと歩く。 「みんなで来なくても、よかったの?」 「なっ!」 カッと頬を赤くする市原さん。 ……我ながら、意地悪な質問だと思う。 だって、市原さんは“俺と行くこと”を選んでくれたから。 こんなの、言わせてるようなもんだ。 「ひゅ、日向くんと行きたかったから……」 「……っ!」