「……話はそれだけ?部活、行きたいんだけど」 にやけ顔を隠そうと思ったら顔が怖くなるらしい俺に、市原さんがビクッと震えた。 「引き止めてごめんなさい!話はそれだけです」 市原さんがそう言って控えめに頭を下げたかと思ったら……。 彼女が身体を起こした瞬間、息が止まったような感覚に襲われた。 「部活、がんばろーね!」 仏頂面な俺にとびきり可愛い笑顔を向けてくれた市原さん。 しかも敬語じゃない……。