ふたりだけの甘いヒミツ




あー……。

今日の練習、やる気が出ねぇ。


まだ、市原さんと行けるって確実に決まったわけじゃねーし、連絡もきてない。




「待ってるだけじゃ、ダメなんだよな……」


「なんのこと?」



俺のつぶやきにストレッチを止めて、首をかしげる大輝。


そんな大輝をまじまじと見る。


こいつはもう野々宮にコクって、今日の祭りも一緒に行くんだよな……。


それって、両思い確実?

大輝って意外とすげーな……。




「そんな見つめんなよー!照れるだろ!」


「お前さ、野々宮とふたりっきりって気まずくねーの?」