市原さんと行けることが嬉しくて、すっかり忘れてた。




「でも、それは……市原さんが、決めることだろ?」



誰と行きたいか、は……市原さんが決めること。


やっぱり鳴海と行く、と言われても……諦めるなんてしねーから。




「ふーん……ま、市原さんの浴衣姿、拝めるといいな?」


「……っ!」


「あれ、忘れてた?夏祭りの醍醐味は浴衣だろ」



うわー……ますます楽しみ。


つか、鳴海となんて行ってほしくねぇ。

想いの強さだけは、負ける気しねーしな。




「あのさ、翼にひとつだけ、すげー大事な話があるんだけど」