ふたりだけの甘いヒミツ




「ちゃんと直すよ。だから」


「待って」



俺は、とっさに市原さんの言葉を遮った。


次は冷たい言い方にならなかったみたいで、市原さんはきょとんと首を傾げただけだった。




「なに言ってんの?……なんで俺が市原さんを気に入ってないっていう前提?」



市原さんは俺になにかしたのか?


全く身に覚えねぇんだけどな。




「えっ……ええ!?日向くんってあたしのこと嫌いじゃないんですか!?」



大きな瞳をさらに見開いて驚いている市原さん。