すると、怯えたようにビクッと肩を揺らした市原さん。 別にクールを気取っているとか、めんどくさいなんて思ってない。 思ってねぇんだけど……なんで俺の声は氷点下を下回るくらい冷たいんだろうか。 「えっと……あたしの気に入らないところとかあったら言ってほしいの!」 一気にまくしたてるように言った市原さんは、ホッと安心したように息を吐いた。 ……市原さんの気に入らないところ? 急になんでそんなこと。