その瞬間、手が触れ合う。 「……っ!!」 ただ、それだけで、肩をビクッと上げた市原さん。 ……その反応。 期待してしまう自分がいる。 市原さんが俺を意識してくれてるのかもしれない、って。 「じゃ、じゃあねっ!」 市原さんは手を素早く引っ込めると、コートへ戻っていった。 部活中だから、仕方ない。 それでも、俺は市原さんを一時の間、目で追っていた。 ◇◆◇ 「……おい、日向」 7月半ば、梅雨の時期もとっくに終わり、暑くなってきた。