───好き。 そう自覚したら、心のわだかまりがとけた気がした。 「ふふっ、日向くんの手のひら、あったかーい……」 握られた手のひらを、自分の頬に近づける。 熱があるから、あったかさなんていらないのに。 日向くんが近くにいてくれてる、って、そんな嬉しさであふれていて……。 いつものあたしだったら信じられないくらい、素直な気持ちなの。 「ちょっ、市原さん……」 初めて見る、日向くんのあせったような顔。 ……そんな顔させて、ごめんね。 今だけ、そばにいて───。