「駅で雨宿りすればよかったのに!こんなに濡れちゃって!」



ちょっと怒ったような口調だけど、優しく制服についた水滴をはたいてくれる雪姉ちゃん。


されるがままに玄関に突っ立っていると、タオルを持ったお母さんがやってきた。




「はい、タオル!とりあえず頭と身体を拭きなさい」


「はーい……ありがとう」



受け取ったタオルを頭に乗っけて軽くポンポンとたたく。


うわあ髪がびしょびしょだ……。




「そんなんじゃちゃんと拭けないでしょ!タオル貸して」



雪姉ちゃんにタオルを取り上げられて、髪をゴシゴシと拭かれる。