ふたりだけの甘いヒミツ




あー……すげー勉強したかも。


なんて思いながら、教室の時計を見上げた。




「もう6時半か……」


「けっこう勉強したよな!いやー頑張った頑張った!」



俺の小さなつぶやきに答えるようにそう言ったのは鳴海。


これでもかっていうくらい伸びをしている。ついでにあくびも。




「めずらしく集中出来たよ、あたし!また明日からもしない?」



教科書やノートを片付けながら、嬉しそうに言ったのは野々宮。


どことなく達成感に満ちあふれた顔をしている。




「いいねー!あたし賛成!」


「俺も俺も!」


「俺もー」