遠慮しなくていいのに。 わかんねぇなら頼ってほしい。 「あらら、フラれちゃった?」 「……黙れ」 相変わらずニヤけ顔のままな大輝をにらんだ。 フラれるとか……大輝が言うと、悪意しかこもってねぇよ。 ……それから、鳴海と水沢さんが戻ってきて、やっと勉強会らしい雰囲気になった。 隣に座る市原さんを意識してばっかりだったのは、ぜってー誰にも言わない。 ◇◆◇ 「そろそろお開きにするか!外も暗くなってきたし!」 そんな声に、俺は机にシャーペンを投げるように置いた。