チョコを眺めていると、ふいに雪姉ちゃんが口を開いた。
なにか……と言われて日向くんのことを思い出してしまった。
「あっ顔赤くなった!まさか彼氏!?可愛い妹に手を出したやつは誰っ!?」
「お、落ち着いて、雪姉ちゃん」
心配性なんだから、雪姉ちゃんは!
……なんて思いながらも頭をかすめるのは日向くんの笑った顔。
照れたような横顔、繋いだ手のひらから伝わるぬくもり……。
「なにかあったらあたしに言うんだよ?」
「う、うん……」
雪姉ちゃんに返事をしながらも、頭は日向くんのことばかり考えていたんだ……。