私の部屋…。

私は相変わらず、電気を消して、フードを被ったまま。

髪の毛は、茶色のロング。前髪も長いから、顔を隠すのには、ちょうどいい。

よくよく考えてみたら、私、誰にも素顔見せてない。

まあ、見せたくない。光がダメになってから、私は顔を隠して生きてきた。

髪型もずっと、おろしたままで、溶かすだけ。


コンコン。

希望「はい。」

竜「希望、電気こんなに暗くして、大丈夫か?目が疲れたりとかしてないか?」

希望「光を浴びるより、こっちの方が落ち着く。あかり嫌いだから。」

竜「そうか。」

希望「ねえ。なんで、私に近づくなって、言っときながら、私に近づいてきたの?」

竜「最初に、女は俺らの容姿しかみない。まあ、はっきり言って、龍王のやつらは、イケメンが多い。顔だけで女は近寄ってくる。だから、女はみんな、そうだと思った。だけど、希望は、近づいてくんなといってから、避けてた。媚もうることなく。俺らの顔を誰一人としてみなかった。だから、何かあると、思った。それだけだ。」

希望「へえー。自分達がイケメンって、自意識過剰?まあ、私は、あなたたちの顔を見たいわけでもないし、私の顔を見せるわけもない。」

竜「始めてだな。こんなに喋ったの。」

希望「そうかもね。最近、変な気持ちになる。これって、何?」

竜「変な気持ち?もしかして、感情じゃないのか?今まで希望は自分の意思を硬い殻に覆って、心の奥底に閉じ込めていたから、戻り始めたんだよ。感情が。」

希望「かんじょう。」