「待ってッ!」 恢の背を追いかけるように一歩足を踏み出そうとしたその時、私の肩を掴む者に阻まれそして抱き止められる。 「ごめん…、私」 「何も言うな」 「………ッ」 口を開くその前に、蓮によって塞がれた。 温かいその唇はすぐに私から離れ、そして蓮の鋭い瞳が私を射抜く。