死んだと思っていた章平が生きていると知ったのに、殺さなくてはいけないのか? イヤだ、 殺さないでくれ! 綾香の前で立ち止まり手を差し出すと、ソロリと日本刀を手渡してくれた。 重みのあるそれをギュッと握る。 「良牙?」 「…ゴメン」 章平を死なせたくない。 だから--- その時、巨大熊の雄叫びが聞えてきた。 『グァァァァァー…』 ダァァァァン…---